今回は、2015年にオープンし、地元神楽坂のお客さんに親しまれる神楽坂プリュスさん。NISHIGUCHI KUTSUSHITAのお取り扱いも6年目となり、どのようにお客様に届いているのかマネージャーの安さんに伺いました。

- お店のコンセプトについて

神楽坂プリュスでは、神楽坂の地元の方々に“普通の本物”というコンセプトで、日常品で使ってよいもの、作り手の顔が見えるものを届けています。毎日使うものだからこそ、使って納得しているものをお届けしたいと思っています。プリュスはフランス語でプラスという意味です。ここで、人と人、人とモノ、人と町が知り合うこと、繋がっていくという思いがあります。つながるということを記号化したのがプリュス。もともと神楽坂にはフランス人が多く、フランス語のプリュスとしました。例えば広島、呉の商品を取り扱っている時は、呉の作り手の想いをお客さんに繋いでいくという感じです。

- お店で大切にしていること

地元の人たちに寄り添った品ぞろえを心がけています。例えば、神楽坂では赤ちゃんを連れているお母さんが多いのでベビー用品も入れていて、プレゼントを選ぶだけでなく、地元の人たちの日常に必要なもを取り揃えています。
取り扱う商品についてもできる限り顔が分かるように作り手と会って話を聞いて“普通の本物”と納得できるものをお届けしています。基本的に日本のモノが中心ですが、オリーブオイルはイタリアからの輸入品です。これはイタリアの農園で働いた経験がある金近くんがおすすめするオリーブオイルで本当に美味しいから取り扱っています。

とにかく目の肥えた地元神楽坂のお客さんに、私たちが出逢った本当に良いと思える商品をお届けして喜んでいただくこと、そして作り手のことをお客さんに話すことでモノと人がつながり、想いが届いていけばと思っています。また、神楽坂の逸品というコーナーも設けていて、そこでは神楽坂おかみさんの会の手ぬぐい、神楽坂老舗 龍公亭の麻辣カレーなど神楽坂でしか買えない逸品を扱っています。最近では神楽坂プリュスらしいお土産をオリジナルで神楽坂たぬき堂という座敷あられを作りました。たぬきのお腹は白いので、腹黒くないという意味だったり、他を抜くおいしさ?という意味も込めています。

神楽坂たぬき堂 お座敷あられ
- NISHIGUCHI KUTSUSHITAを取り扱うことになった経緯

ある時、常連のお客さんと話していると神楽坂では意外と靴下を取り扱っているお店が少ないことを知りました。早速、色んな靴下を調べてみると、明らかにウェブサイトからもモノづくりについて熱さを感じるブランドがあり、それがNISHIGUCHI KUTSUSHITAでした。ブランドサイトからは“ものづくりに対しての真摯さ”が伝わり、それはプリュスが大切にする“普通の本物”というコンセプトとまさに一致していました。その時はお盆休み真っ最中でしたが、なんとなく繋がる気がすると直感が働き連絡すると、すぐに繋がり取り扱いすることになりました。そこから毎月のように発注をしています。

- NISHIGUCHI KUTSUSHITAを取り扱ってお客さんの反応はどうか

まず、スタッフが履いたところみんな気に入ったので、お客さんにどんどんその良さが伝わりました。西口くんという情熱的な人がいて靴下のことについて熱く語るんですよ。と、その人となりと一緒に靴下を届けています。同じ靴下をリピートしてくださったり、プレゼントに選んでくださるお客さんも多数いらっしゃいます。シンプルでベーシックなデザインがプリュスにも合っていると思います。また、6年経ってもモノづくりに対する姿勢がブレず、信頼できるので安心してお届けすることができています。そして日々、お客様に伝わり、ギフトに選ばれ、人と人がモノを通じて繋がることも本当に嬉しく思っています。

- 今後のお店の展望

お店がよりいろんな作り手と繋がることで、神楽坂の地元のお客さんにより楽しく、新しい出逢いのきっかけを届けていきたい。例えば常連のおばあちゃんが「なにか新しいものはない?」と楽しみに通ってくださります。その時に色んな作り手の話ができたらきっとモノと人と場所がつながって、楽しい経験になると思っています。

- 最後に

“普通の本物”を地元神楽坂のお客様に届ける。そしてモノと人、人と町をつなげるということは、商品をただ消費していくより遥かに温かさや満たされるんだと思いました。またプリュスの皆様だからこそ、NISHIGUCHI KUTSUSHITAの“はくひとおもい”が神楽坂のお客様にもキチンと届いているんだと改めて知ることができました。

 
 
インタビュー/西口 功人
写真/中村 賢人